株式会社あさひデザインワークスの黒岩です。
サステナブルブランドのウェブサイトやパッケージを眺めていると、ある共通点に気づきます。
「くすんだグリーン」「アースブラウン」「オフホワイト」——
そして、鮮やかな原色の少なさ・😲
これは偶然ではありません・!?
カラー選択には、思想と戦略と、時に『慣習への妥協』が混在しています。
なぜアースカラーが選ばれるのか?
最も素直な理由は「自然との連想」です。
「土・草・木・石」——これらを想起させる色は、環境配慮のブランドメッセージと視覚的に整合します。
消費者調査でも、くすんだグリーンやブラウン系のパッケージは「環境に優しそう」という印象を与えやすいことが示されています。
しかし、ここに落とし穴があります・!!
「サステナブルっぽく見せる」ためにアースカラーを使うことと、「ブランドの哲学としてこの色を選ぶ」ことは、まったく別の行為です。
前者はグリーンウォッシングの一形態にもなりえます。
色の彩度とブランドの誠実さ
注目したいのは「彩度の低さ」です。
サステナブルブランドの多くは、Pantoneのビビッドカラーではなく、くすみがかった落ち着いた色調を使います。
これには複数の意味があります。
ひとつは「自然素材の色」です。
完全に精製・漂白されていない紙、染料を最小限にした布、加工度の低い素材——これらは本来、くすんだ色をしています。
アースカラーのブランドは、そのナチュラルさを視覚的に体現しています。
もうひとつは「過剰な刺激を与えない」という姿勢です。
高彩度・高コントラストの配色は、衝動買いを促すマーケティングと親和性が高い。
逆に、落ち着いた色調は「よく考えてから選んでください」というメッセージにもなります。
黒とホワイトを大胆に使うブランド
一方で、アースカラーから距離を置き、モノクロームを基調にするサステナブルブランドも増えています。
Allbirds Veja Freitag
これらのブランドは、「緑=エコ」という記号的表現を意図的に避け、ミニマルな配色でブランドの自信を示しています。
「緑を使わなくてもサステナブルと伝えられる」というのは、ブランドの成熟度のひとつの指標かもしれません。
デザイナーへの示唆として
クライアントから「サステナブルらしいカラーにしてほしい」という依頼を受けたとき、最初に問うべきことがあります。
「その色は、御社の実際の取り組みと連動していますか?」
カラーパレットは、ブランドの価値観を圧縮した記号です。
流行に乗るのではなく、そのブランドにとって「本当に正直な色」を選ぶこと——それが、サステナブルなグラフィックデザインの出発点です。

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