株式会社あさひデザインワークスの黒岩です。
「私たちは◯◯のために存在する」
——企業のパーパス(存在意義)を明文化し、それをビジュアルで表現する動きが加速しています。
なぜ今この時代に、企業は「なぜ存在するか」を視覚言語で語らなければならなくなったのでしょうか。
⌚︎ 機能訴求の限界にきている
かつて企業の広告は「この製品は◯◯が優れている」という機能や性能の訴求が中心でした。
しかし製品の品質が均一化し、消費者の選択肢が増えた今、機能だけでは選ばれません。
「同じ価格・同じ品質なら、より良い目的のために動いている企業の製品を選ぶ」
——この消費者行動の変化が、企業にパーパスを持つことを促しています。
⌚︎ 「パーパス」をビジュアルで語る必要性は?
「パーパス」は言葉だけでは届きにくい。
人は情報の約65%をビジュアルから受け取るとされており、企業の存在意義を感情レベルで伝えるためにはビジュアルの力が不可欠です。
優れた「パーパス」のビジュアル表現は、ロゴのデザイン、写真の選び方、色の使い方、レイアウトの空気感など
——これらすべてにパーパスが染み出しています。
「なんとなくこのブランドが好き」という感覚は、多くの場合ビジュアルによってつくられています。

加工された美しさよりも「現場のリアルな質感」や「作り手の熱量」を優先することが、ブランドの信頼構築に繋がると指摘されています。
日本企業のパーパスビジュアライゼーションの現在について
日本企業のパーパス表現は、欧米と比べてまだ発展途上の面があります。
「企業理念」をウェブサイトの一ページに文字で掲載するだけというケースも多い。
しかしここ数年で変化が起きています。
創業の物語を漫画で表現する、生産者の顔と言葉を前面に出すブランドビジュアル、製品の製造過程をドキュメンタリー映像で公開する——
これらはすべて「なぜこの企業が存在するか」をビジュアルで語る試みです。
⌚︎ パーパスビジュアライゼーションの落とし穴
パーパスをビジュアルで表現するとき、最も避けるべきは「かっこいい言葉と美しいビジュアル、しかし実態が伴っていない」状態です。
消費者はその乖離を敏感に察知します。
本物のパーパスビジュアライゼーションは、社内の変化から始まります。
スタッフが「自分たちはこのために働いている」と実感できているか——内部の一致なしに外部への表現は空洞になります。
パーパスをビジュアルで語る前に、パーパスを実際に生きることが先です。
⌚︎ 成功事例に共通する「3つの法則」
1.商品(What)ではなく、理由(Why)と人(Who)が主役になっている
何を売っているかではなく、「なぜそれをしているのか」「誰が作っているのか」にフォーカスしたビジュアルになっている。
2.「綺麗さ」よりも「生々しさ(リアル)」を優先している
ストックフォト(フリー素材)のような人工的な美しさではなく、修理の跡、職人の汗、泥汚れなど、実態が伴っているからこそ出せるリアルな質感を大切にしている。
3.社内の人間が、そのビジュアルの世界観を体現している
最後の「落とし穴」でご指摘のあった通り、社員自身がそのパーパスを生きている姿(パタゴニアの社員が自然で遊び、スノーピークの社員がキャンプをする姿)がビジュアルに含まれており、決して「外部向けの虚像」になっていない。
まとめと今後の展開
企業が「実態を伴ったパーパス」を視覚的に証明するための、非常に強力な羅針盤となります。
SDGsの取り組み



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